文科省、ロボットによる遠隔研究施設の拠点整備を決定

文部科学省はこのほど、AIやロボットを活用して24時間自動で実験や分析を行う研究施設を国内に1〜2カ所整備し、2026年度から5年間の事業として進める方針を示しました。

施設は「オートメーション/クラウドラボ」(仮称)と呼ばれ、材料科学や生命科学といった分野を中心に利用される見込みです。施設はロボットハンドや搬送ロボット、化学合成の装置や細胞を育てる装置、電子顕微鏡などが組み合わせたもので、人が行ってきた実験の多くを自動でこなすようになる、とのこと。さらに研究者は遠隔から操作できるため、居住地に限定されない長所を有しています。なお、施設設置する研究機関は大学などから公募し、2026年夏に決定されます。

海外ではすでに同様の施設が稼働しており、多くの成果を上げています。日本はかつて科学分野で世界上位に入っていましたが、近年は研究力の低下が著しく、解決策が模索されていました。文部科学省は、自動化によって研究者の負担を減らし、知的な仕事に専念できる環境を整えることで、再び科学力を高める考えです。

参照AI・ロボットで研究自動化、24時間稼働の拠点整備へ 文部科学省|日本経済新聞