難解な申請準備をAIで効率化、自治体向け審査AI実験│トヨクモクラウドコネクト

画像:トヨクモクラウドコネクト株式会社より引用

トヨクモクラウドコネクト株式会社は2025年9月19日、福岡県須恵町と連携し、オンライン申請における「審査AI」の実証実験を2025年8月から開始した旨、発表しました。

同社による実証は、補助金や助成金等の一次審査に先立ってAIが「0次審査」を担うという内容です。申請内容や添付資料の不備確認を自動で行い、不備がある場合は申請者へ修正依頼を自動送信し、再申請受付までを処理する仕組みです。また、審査の難易度を判定し、必要に応じて人による対応に引き継ぐことで、業務全体の効率化を図ります。

背景には、給付金や補助金のオンライン申請において、初期不備の確認や修正依頼に多大な時間と労力がかかっていた実情が影響しています。審査AIの導入により、職員の負荷軽減と住民対応の迅速化が期待され、住民にとっては「申請後に長く待たされる状況」からの解放につながるとされています。

今後は、須恵町で得られた知見を基に精度検証を進め、2026年3月までに成果を取りまとめる方針です。トヨクモクラウドコネクトは、自治体業務におけるAI活用の有効性を示し、他の自治体への展開を視野に入れた発表を予定していると説明。デジタル行政のさらなる高度化が期待されます。

参照トヨクモクラウドコネクト、福岡県須恵町と連携し「審査AI」の実証実験を開始|トヨクモクラウドコネクト株式会社