画像:パナソニック株式会社より引用
パナソニック株式会社 くらしアプライアンス社は2025年7月3日、AI技術を活用した冷蔵庫による家庭系食品ロス削減の取り組みが、環境省の「消費者の行動変容等による家庭系食品ロスの削減推進モデル事業」に採択されたと発表しました。
同社が提唱する取り組みは、AIカメラで冷蔵庫内の食品鮮度を観察し、優先的に消費するという内容です。冷蔵庫のドアを開けるたびにカメラが庫内を自動で撮影し、AIが画像から食材を高精度に認識。アプリ上で登録された入庫日情報と連携して、消費の優先順位を示すリストを作成したり、レシピの提案も行うことで、食品ロスの削減を目指すというものです。
同社によると、家庭から発生する食品ロスの43%は、消費されず直接廃棄されています。特に「消費・賞味期限内に食べきれなかった」「購入後に保管場所にしまったまま存在を忘れてしまった」などの行動が主な原因として考えられ、生活習慣の見直しや管理方法の改善が課題となっていました。そこで、モデル事業では一般家庭を対象とした実証実験を実施。冷蔵庫AIカメラの導入有無による食品管理の精度や、食品ロスに対する行動や意識の変化を観察するほか、IoT技術による冷蔵庫の使用ログなどの定量・定性データを収集・分析し、冷蔵庫AIカメラが行動変容をどの程度促進するかを検証します。
パナソニックは、実証実験で得られる成果をもとに、家電製品を通じたより実効性のある施策を検討し、家庭系食品ロスの継続的な削減と解決に向けた取り組みを進める方針です。
参照家庭の食品ロス削減へ、冷蔵庫AIカメラの実証実験が環境省モデル事業に採択|パナソニック株式会社

