画像:ネットワンシステムズ株式会社より引用
ネットワンシステムズ株式会社は2025年6月10日、北九州市(福岡)と連携し、北九州市の情報システム管理部門が管轄するサーバ室において、AI搭載のロボット「temi」と顔認証システムを組み合わせたデジタル入退室管理環境の有効性を検証しました。
実験対象となった「temi」は、自律走行機能と遠隔操作に対応したテレプレゼンス型のAIロボットです。あらかじめ設定された空間マップに基づいて施設内を自動巡回することができるため、同社はtemiに精度の高い顔認証システムを搭載し、事前に登録された作業者の顔情報を用いてサーバ室への入退室を認証行う仕組みを開発。これにより、認証結果や入退室時刻はクラウド上のシステムに自動記録され、リアルタイムでの履歴確認が可能となりました。
北九州市のサーバー室は従来、アナログ台帳による入退室管理が行われていましたが、入退室の管理の効率化やセキュリティ強化を求める声もあり、AIの活用が検討されていました。同社によると、顔認証の導入により、作業者はICカードや記帳の必要がなく、荷物を手にした状態でもスムーズに入退室できる環境が可能になったとのこと。さらに、パブリッククラウドを活用した管理体制により、システム管理者の運用負荷も大幅に軽減されたほか、生体認証による高い本人特定能力が、なりすましなどの不正入室防止にも寄与することが確認されました。
同社らは今後、庁舎の窓口案内や多言語対応など、行政サービス全般に応用する構想も計画しています。
参照ネットワンシステムズ、北九州市にて自律走行型AIロボットを活用した入退室セキュリティ実証実験を実施|ネットワンシステムズ株式会社

