画像:PR TIMES(富士通株式会社)より引用
富士通株式会社は2024年12月3日、学校法人東洋大学、一般社団法人ココロバランス研究所とともに、AI技術によりカスタマーハラスメント(カスハラ)対応力向上を目指した教育プログラムの実証実験の開始を発表しました。
同社らが展開するカスハラ対応教育プログラムは、富士通が開発したカスハラ体験AIツールを中核としたシステムです。富士通の生成AI技術に東洋大学の犯罪心理学の知見を取り入れて開発され、体験者がAIアバターとインタラクティブにやり取りを行うことで、カスハラ対応力の向上を狙う仕組みです。また、一般社団法人ココロバランス研究所の精神保健学の専門知見を活かし、ストレスマネジメント力や顧客対応力を評価する新しい心理尺度の開発も行うとのこと。
実証実験は、2024年12月3日から2025年3月31日まで、富士通コミュニケーションサービス株式会社のコールセンター従業員を対象に実施されます。実験では、心理尺度やバイタルデータ、従業員の主観的生産性やエンゲージメントの変化を分析し、AIツールが顧客対応力やストレス軽減にどのように寄与するかを科学的に検証します。このデータを基に教育プログラムの効果を評価し、さらに改善を重ねることで実用化を目指します。
近年、カスハラは深刻な社会問題のひとつとして認識されています。同社らによると、直近2年以内にカスハラ被害を経験したサービス業従事者は46.8%にのぼるとのこと。実験が心理的負担を軽減し、従業員が安心して働ける環境の構築に寄与することが期待されています。
参照富士通、東洋大学、ココロバランス研究所、適切な対応の習得を支援するカスタマーハラスメント体験AIツールを活用した教育プログラムの実証実験を開始

