画像:富士通より引用
富士通株式会社は2026年2月3日、行政機関が実施するパブリックコメント業務に、業務特化型の大規模言語モデル「Takane」を活用し、中央省庁と共同で業務効率化の実証実験を実施したと発表しました。
Takaneとは、日本語の文章を正確に読み取り、意味を理解したうえで整理や要約を行うことに特化した生成AIです。特に立場の違いや言い回しのばらつきが大きい意見文書を扱う能力に強みがあり、専門知識を前提としない一般市民の声であっても内容を公平に把握できる点が特徴です。行政文書や法令案のような硬い表現と、市民の自由記述を橋渡しする役割を担う存在としての役割が期待されています。
実証実験では、過去のパブリックコメントで実際に集まった約12万文字の意見データをTakaneに入力し、従来は職員が手作業で行っていた賛否の分類や意見の要約を自動化できるかが検証されました。結果、これらの作業は約10分で完了し、職員は内容の確認や判断に集中できる可能性が示されました。さらに、法令案の条文と意見内容を同時に与えることで、どの意見がどの条項に関係するかをAIが判断し、8割以上で適切な対応付けが行われることが確認されました。
パブリックコメントとは、ある政策を実施する前に、国民の意見を政策に反映させるため、意見や見解を聴き取り、回答を行う業務です。重要な制度である一方、意見数の多さから十分な検討時間を確保しにくいという課題を抱えていました。Takaneの導入により、意見整理にかかる時間を減らし、政策への反映という本来の業務に注力できる環境が整う可能性が期待されています。富士通は今後、関連法令の調査や調整業務まで支援する仕組みの開発を進め、行政における生成AI活用を通じて、より透明で納得感のある政策形成につなげたい考えです。
参照パブリックコメント業務に大規模言語モデル「Takane」を活用し、中央省庁で業務効率化の実証実験を実施 |富士通





