パレタイズロボットを導入すれば、社員の安全確保や業務品質の向上につながります。
今回は、パレタイズロボットの概要や導入するメリット・デメリット、導入事例について解説します。
この記事を読めば、パレタイズロボットを導入するうえで、適切な判断ができるようになるでしょう。パレタイズロボットの導入を検討中の企業の皆さまは、ぜひ最後までご覧ください。
目次
パレタイズロボットとは
パレタイズロボットとは、荷積みや荷下ろし作業を行える産業用機械です。例えば、段ボールや食品用の袋、ボトルケースなど幅広い商品の持ち運び作業で活用されています。
また、ほかの産業用ロボットの場合は6軸タイプが多いですが、パレタイズロボットは4軸や3軸タイプが主流です。
パレタイズロボットの種類
パレタイズロボットの種類として、以下の2つが挙げられます。
- 垂直多関節ロボット
- 直交ロボット
ここからは、それぞれのロボットの概要や特徴を具体的に紹介します。
垂直多関節ロボット
垂直多関節ロボットは複数の関節を保有しており、人間の腕のような自由度の高い動きを再現できます。そのため、ダイレクトメールの箱詰め工程や、小さな化粧品の製造ラインなど、複雑な動きが必要なパレタイズ作業にも対応可能です。
直交ロボット
直交ロボットとは、2軸および3軸の直交に交わるスライド軸によって構成される産業用機器です。高精度な位置決めができる点と、低コストで導入できる点から、組立・搬送・運搬・加工など幅広い用途で活用されています。
ただし直交ロボットには回転軸がなく、直線方向にしか移動できないため、回り込み動作など複雑な動きはできません。
参照直交ロボットとは?おすすめメーカー15社や導入事例・メリットまで紹介
パレタイズロボットでできること
パレタイズロボットでできることとして、以下の3つが挙げられます。
- 商品の積み上げ
- 段ボールの積み重ね
- 商品の荷下ろし
パレタイズロボットは対象物の選別から、詰め込み・積み重ねといった一連のパレタイザ作業が可能です。
パレタイズロボット導入メリット・デメリット
ここでは、パレタイズロボットを導入するメリットとデメリットを紹介します。自社へ導入する必要性を検討するためにも、それぞれ確認しましょう。
メリット
パレタイズロボットを導入するメリットはさまざまです。パレタイズロボットを導入すると、自社へどのような効果をもたらすのかを理解しておきましょう。
作業員の安全を確保できる
パレタイズロボットは、作業員の大きな怪我をするリスクを軽減できます。例えば、重い荷物の荷下ろしをしていると、手が滑って大怪我してしまう可能性もあるでしょう。
パレタイズロボットが、重量物の積み重ね作業や高所からの荷下ろし作業など危険なパレタイズを担うことで、作業員の安全を確保できるメリットがあります。
作業員の負荷を軽減できる
作業員の負荷を軽減できる点も、パレタイズロボットを導入するメリットの1つです。パレタイズロボットは重量物の荷積みや荷下ろしに活用できるため、特に疲労の蓄積しやすい作業の負担を減らせるメリットがあります。
搬送業務を効率化できる
搬送業務の効率化も、パレタイズロボット導入のメリットです。
例えば、垂直多関節ロボットでは設置面積が小さいものもあり、かつ自由度の高い動きが可能なため、狭い食品工場の搬送業務の効率化に役立てられています。一方で直交ロボットは製造業など、長距離搬送が必要になる場合に活用されています。
デメリット
続いて、パレタイズロボットを導入するデメリットを1つ解説します。パレタイズロボットのマイナス面も理解しておきましょう。
設置環境を考慮する必要がある
パレタイズロボットを導入するデメリットとして、設置環境を考慮する必要があることが挙げられます。ほかの産業用ロボットと比較してサイズが大きいものが多く、安全柵の設置を検討すると広いスペースを確保しなければいけません。
そのため、作業場所によってはパレタイズロボットを導入できない可能性があります。広い作業環境を確保できなければ、パレタイズロボットの導入は難しいため注意しましょう。
パレタイズロボットの導入事例
ここでは、パレタイズロボットの導入事例を5社紹介します。自社でパレタイズロボットを運用する際の参考にしてください。
株式会社釜屋
食品加工や販売を行う株式会社釜屋では、6〜12キロのレトルト製品が入った段ボールを170センチの高さへ積み上げる作業を女性作業員が行っていました。小柄な女性作業員にとって重い段ボール箱の積み上げは過酷な作業であったため、重労働の軽減方法を模索していたのです。
そこで川崎重工業が開発した「CP180L」を導入。パレタイズロボットの導入により、女性作業員が段ボール箱を積み上げる必要がなくなり、作業員の負担軽減につながっています。また、作業人数を10人から8人まで減らすことにも成功しました。
有限会社マルミフーズ
食品や飲料を扱う有限会社マルミフーズでは、1袋500グラムの冷凍パックの箱詰め作業が冷たく重たく滑りやすいため、長時間の連続作業が難しいことを課題に感じていました。
そこで、川崎重工業社が開発した「RS020N」の導入を決意しました。その結果、元々箱詰め作業に4〜5人ほどの人員を割いていましたが、1〜2人で業務をカバーできるようになったのです。
また、作業員が直接冷凍パックへ触れる必要もなくなったため、冷凍商品が溶けるリスクも解消されています。
ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社( 群馬工場)
飲料やヨーグルトなどの製造・販売を行っているポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社では、荷物の荷下ろしや積み上げなど、負荷のかかる業務を軽減したいと考えていました。
そこでFAMS社が提供する「CoboPal」を導入。その結果、長時間かかっていたパレタイズ作業を自動化できたため、作業員の身体的負担を軽減できました。また、2ヵ所同時に実施される場合もあったパレタイズ業務を1ヵ所に集約できるようになったため、同時に複数のパレタイズ業務を遂行することへの心理的プレッシャーも減らせました。
株式会社坂塲商店
一般家庭用品などの卸売総合商社の株式会社坂塲商店では、毎日1万ケース近くある複数商品の段ボールをパレット上から荷下ろす必要があり、従来はすべて手作業で行っていました。重い段ボールを高く積み重ねる必要があり、過酷な作業環境になってしまっていると課題に感じていました。
そこでMujinが開発した「デパレタイズソリューション」を導入。さまざまな種類の段ボールが混ざっていても問題なく動作できており、業務効率向上に貢献しています。
株式会社タカゾノ
医療機器の製造・販売を行う株式会社タカゾノでは、元々製品の出荷工程において12キロの商品を2名の作業員が手作業で対応していており、出荷量の増加によって作業環境が悪化していました。
そこでファナック社が開発した「CR-35iA」を導入。その結果、作業人数を6人から4人にまで減少させ、人件費の削減につながっています。また、1日の生産量が6,000個から6,200個にまで増加し、業務効率も向上できました。
おすすめのパレタイズロボットメーカー12社
ここでは、おすすめのパレタイズロボットメーカーを12社紹介します。それぞれのメーカーが取り扱うパレタイズロボットも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
株式会社スター精機

株式会社スター精機は、産業用ロボットの開発から保守点検まで行っている企業です。同社が取り扱うロボットパレタイザーの「PXT/PXWシリーズ」は、ロボットの動線が一定方向であるため、狭いスペースでも荷物の搬送を実現できます。
株式会社日立オートメーション

株式会社日立オートメーションは、自動化ラインの構想から納入まで、自動化設備の構築を一貫してサポートしている会社です。同社が扱うKyoto Robotics製の「パレタイザー」は、AI機能が搭載されており、ティーチングレスで混載の積み付けが可能です。
株式会社加藤製缶鉄工所

株式会社加藤製缶鉄工所は、静岡県静岡市に本社を構えるメーカーです。同社が扱う「パレタイザー」は、生産ラインによって供給された商品を自動的に整列させて、パレットへ積み上げられます。
川崎重工業株式会社

川崎重工業株式会社は、鉄道車両から産業用ロボットの開発まで多彩な事業を展開する企業です。同社のパレタイズロボットの「CP180L」は、軽量アーム・省スペース・省エネ化の実現によって、多種多様な業界に導入されています。
不二輸送機工業株式会社

不二輸送機工業株式会社は、垂直搬送機やパレタイズロボットなどの物流機器を取り扱う専門メーカーです。同社のパレタイズロボットの「フジエース」は、ハンドの交換により、形状や質量の異なるさまざまな商品をパレタイズできます。
グンゼ株式会社

グンゼ株式会社は、顧客の多種多様なニーズに応じて省力化機器を提供している企業です。同社の「RVシリーズ」は印刷物向けのパレタイズロボットで、ラベルだし掴み動作機能や300パターンの束寸法を記録できるメモリ機能があります。
株式会社Mujin

株式会社Mujinは、「すべての人に産業用ロボットを」をタグラインにロボット開発事業を手がけている企業です。同社のパレタイズロボットの「物流自動化ロボット」は混載の積み付けに対して、1時間あたり最高500ケースを搬送できる高い能力を誇っています。
新明和オートセールス株式会社

新明和オートセールス株式会社は、搬送コンベアやパレタイズロボットなどの物流機器の販売を手がけている企業です。同社が扱う「ロボットパレタイザ」は低速タイプから超高速タイプまで全部で4タイプあり、さまざまなニーズに合うロボットが用意されています。
株式会社IHI物流産業システム

株式会社IHI物流産業システムは、パレタイズロボットや自動倉庫などの物流倉庫用の機器を提供する企業です。同社が扱う「パレタイズロボット」は、AI機能が搭載されており、設定作業の簡素化が可能です。
富士機械株式会社

富士機械株式会社は、生産ラインの省力化をサポートしている企業です。同社が扱う「協働ロボットパレタイザー」では、複数ラインから流れてくる段ボールを対応するパレットへ積み付ける作業ができます。
パレタイズロボットの導入方法
パレタイズロボットを自社へ導入する場合は、ロボットSlerの活用を検討してください。ロボットSlerに頼れば、自社のニーズを満たしたロボットの提案から生産の立ち上げまで、ロボットの導入に必要な工程をすべて任せられるからです。
ロボファンではロボットSlerを紹介しています。
多種多様な業界への導入実績があり、各業界に特化したロボットを提案可能です。具体的には、以下の流れでロボット設備の導入を実施しています。
- 提案・見積もり
- ロボット設備生産
- 納入
- 納品後のアフターサポート
また、パレタイズロボットの導入前には、現場視察などを含む「初期診断」が実施されます。自社に最適なパレタイズロボットを導入するためにも、ロボットSlerを検討しましょう。
まとめ
パレタイズロボットを導入すれば作業員の安全を確保できたり、搬送業務を効率化できたりなどさまざまなメリットが得られます。
一方で、設備環境を考慮する必要があるデメリットが存在するのも事実です。パレタイズロボットのメリットとデメリットを総合的に判断したうえで、導入を進めましょう。
パレタイズロボットの提案から導入後のアフターサポートまで実施していますので、ご相談やご質問は、メールフォームからお問い合わせください。









