画像:日本科学未来館より引用
日本科学未来館と株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所はこのほど、実在の人物をモデルにし、人間のようにコミュニケーションを通じて学習する“分身”機能を持つAIアプリ「AI分身科学コミュニケーター(AISC)」を通した、新たな科学コミュニケーションを探る実証実験を発表しました。
日本科学未来館によると、「AI分身科学コミュニケーター(AISC)」は実在する科学コミュニケーターの言葉づかいや口調、知識などを反映して構築された人工知能です。来館者と対話を通じて情報を蓄積・共有し、ヒトとAIが相互に成長していくことを目的としたもので、共に学び合い、協働していく存在としての可能性を探る役割が期待されています。
実証実験は2025年6月12日~2025年6月19日まで(14日と17日を除く)、日本科学未来館5階の常設展示フロアにて実施されます。参加者にはAISCがインストールされたスマートフォンが貸し出され、館内の展示を巡りながらAIと自由に会話を楽しむことができるとのこと。見学中に双方が様々なコミュニケーションを行うことで、AIが来館者の発話や反応を通じて情報を蓄積。モデルとなった科学コミュニケーターにフィードバックを行うことで、人間とAIが相互に学び合う共創的な関係の実現可能性が探られます。
研究を主導する株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所は、AIを通じて「人とコンピュータの融合による新たな人間性の創出」を目指す研究を推進しており、今回の実験はその一環として位置づけられています。研究成果は、今後の学術的な発表や社会実装に向けた検討に活用される予定です。
参照話して育てる、AI“分身”科学コミュニケーター|日本科学未来館

