画像:一般財団法人 宇宙システム開発利用推進機構より引用
宇宙システム開発利用推進機構は2024年12月4日、宇宙空間に設置した太陽光発電パネルから電波で地上に電気を送り込む実験を諏訪市(長野)にて行い、成功したと発表しました。
実験は、高度約3万5,000キロの宇宙空間に設置した太陽光パネルが充電した電力を、電波に変換して地上に照射するという内容です。現場となった諏訪市の霧ヶ峰高原で、送電機を搭載した航空機が高度7,000メートルを飛行し、地上13か所に設置された測定装置に向けて電波を照射したところ、全測定装置において正確に電波を受信できる結果が確認されました。なお、実験はJAXA=宇宙航空研究開発機構や大学の研究者などと共同で行われているものです。
宇宙システム開発利用推進機構によると、宇宙空間での太陽光発電は、天候や昼夜の影響を受けないため、地上と比べて安定した発電が可能です。実験の成功は機構にとって追い風で、2025年度にも小型人工衛星を用いた宇宙からの送電実験に取り組む予定とのこと。技術自体は2045年以降の実用化を目指すとのことです。

