画像:日揮ホールディングス株式会社より引用
日揮ホールディングス株式会社は2023年10月23日、日揮、苫小牧埠頭、エネコートテクノロジーズの3社による、次世代太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」の共同実証実験を北海道苫小牧市の物流施設すると発表しました。
ペロブスカイト太陽電池は低照度でも発電が可能な特性を持つうえ加工性に優れシールのような薄型にもできることから、都市部や車両など多彩な用途が期待されています。3社が投入するペロブスカイト太陽電池は、エネコートテクノロジーズが開発した太陽電池で、モジュール変換効率19.4%という高効率のフィルム型ペロブスカイト太陽電池の開発に成功しているとのこと。
実証実験は、北海道苫小牧市にある物流施設の凹凸状の屋根や外壁にフィルム型のペロブスカイト太陽電池を設置することを計画しています。実験の期間は2024年から約1年間で、発電効率の測定や予測値と実測値の比較、塩害・降雪地域での耐久性、既存の倉庫屋根や建物曲面への太陽電池モジュールの設置方法などを検証する予定とのこと。沿岸部で雪が少なく、曇りの日が多いなど、条件面に優れた苫小牧市が選ばれました。
3社は共同実証実験の目的として、ペロブスカイト太陽電池の特性を活かして、物流施設やその他の建築物における新しい設置方法を開発・実証する計画です。将来的にはカーボンニュートラル社会の実現に向けコストダウンを図り、全国の物流拠点への普及・拡大を目指すとしています。
参照国内初、物流施設に「ペロブスカイト太陽電池」を設置する実証実験の開始を決定~北海道で初めての次世代太陽電池の実証実験~