JAXA、イプシロンSの地上燃焼試験に失敗し大爆発

画像:JAXAより引用

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2023年7月14日、秋田県能代市にある能代ロケット実験場にて、イプシロンSロケットが試験中に異常燃焼を起こし爆発したと明らかにしました。

イプシロンSは全長約27メートル、3段式の固体燃料ロケットでJAXAが運用してきた「イプシロン」の改良型ロケットです。今回の実験は打ち上げ後に切り離す第2段エンジンを約2分間燃焼させ、部品にかかる圧力や温度、ひずみなどを計測するというもの。ところが、試験開始から20秒後、異常燃焼が発生し、約1分後に大爆発を起こしました。

試験場は安全が確保されており、ケガ人はいませんでした。公表時点で事故の詳細は明らかにされていませんが、JAXAのプロジェクトマネージャーは原因について、燃焼ガスによる圧力が予測より高くなっており、爆発を起こした可能性があるとしています。

JAXAは今後、事故原因の詳細究明に加えて、設計変更や品質管理など詳しく調べる計画。JAXAは2024年度に初打ち上げを予定していましたが、事故により影響が懸念されている状況です。

参照イプシロンSロケット第2段モータ地上燃焼試験について(第一報)