料理ロボットとは?メリット・デメリットやおすすめメーカー5選を紹介

料理ロボットを使用すれば、さまざまなメリットが得られるため、導入を検討している企業も多いでしょう。

そこで今回は、料理ロボットが注目を集めている背景やデメリット、おすすめのメーカーについてわかりやすく解説します。また、近年注目を集めている料理を運ぶ「配膳ロボット」に関しても紹介します。

この記事を読めば、料理ロボットや配膳ロボットの概要について把握できるため、導入する判断がしやすくなるでしょう。飲食店オーナーの皆さまは、ぜひ最後までご覧ください。

料理ロボットとは?

料理ロボットとは、人工知能やカメラ、センサーを搭載して自動で調理を実施するロボットです。料理ロボットを活用すれば、以下の調理工程を自動化できます。

  • 鍋などの調理器具の取り出し
  • 食材を混ぜる・炒める
  • 蛇口をひねる
  • 鍋に適度な分量の材料を投入できる
  • 食器へ盛りつけ
  • 鍋や食器から食材がこぼれていないかを確認する
  • 調理後のテーブルを布を用いて拭き掃除する

料理ロボットを導入すれば、人手不足の解消や業務の効率化などが実現でき、品質や接客の向上につながります。

料理ロボットが注目を集めている背景

料理ロボットが注目を集めている背景として、以下の4つが挙げられます。

  • 人手不足の解消
  • 安定した商品の提供
  • 業務の効率化
  • 品質や接客の向上

これから、一つずつ解説していきます。

人手不足の解消

調理人を雇用する場合は、適度な休憩や休みを取ってもらう必要があるため、休憩時間を考慮した分の人材配置が必要となります。

一方で料理ロボットは、充電さえあれば長時間働き続けることが可能です。そのため料理ロボットは複数の従業員分を担えるため、調理工程の人手不足を解消できます。人を雇う以外で新たに人手不足を解決できる方法として、料理ロボットは注目されているのです。

安定した商品の提供

人間が調理をすると、マニュアルを用意していても味を一定に保ちにくく、商品の質にばらつきが出てくる可能性があります。

一方で、料理ロボットではプログラムに基づいて常に同じ品質で商品を提供し続けることが可能です。顧客の信用を失わないようにするうえでも、安定した商品を継続的に提供し続けられる料理ロボットが注目されています。

業務の効率化

人間が長時間料理をする場合には、疲労の蓄積から作業速度が低下する可能性があります。

料理ロボットは人間とは異なり、効率的に業務を進められます。料理ロボットは、疲労が蓄積しないため、料理を一定の速度で進められるからです。そのため料理提供までのスピーディーさを求められる飲食店を中心に、料理ロボットの効率さに注目が集まっています。

品質や接客の向上

料理ロボットを導入すれば、品質や接客の向上ができます。常に同じ調味料の量や材料の用意ができるため、人が調理するよりも商品の質の向上が実現できるからです。

また、料理ロボットを使用すれば、人間の従業員は接客に力を入れられるため、接客の質の向上につながります。料理ロボットは、顧客満足度を向上できる手段としても注目されています。

料理ロボットのデメリット

料理ロボットのデメリットとして、以下の2つが挙げられます。

  • 臨機応変な作り方ができない
  • 導入コストがかかる

料理ロボットは、設定された調理方法で作業を行うため、人間のように臨機応変な作り方ができません。例えば、たこ焼きロボットを導入したのであれば、たこ焼きの調理しかできないデメリットがあります。

また、料理ロボットは高度な機能が搭載されており高額なため、導入コストがかかります。例えば、イギリス製の「Moley」の導入には、約180万円かかります。料理ロボットを導入する際は、人件費の削減効果と導入コストのバランスを確認したうえで判断するとよいでしょう。

料理ロボットおすすめ5選

ここでは、おすすめの料理ロボットを紹介します。それぞれの特徴も解説するので、参考としてご覧ください。

オクトシェフ(コネクテッドロボティクス)

コネクテッドロボティクス製の「オクトシェフ」は、15~20分でたこ焼きを12~96個焼き上げられる料理ロボットです。AIが絶妙な焼き加減を判断し、均一にたこ焼きを焼き上げられます。

クレープロボットQ(株式会社モリロボ)

株式会社モリロボの「Q」は、クレープ生地を自動的に焼き上げるロボットです。スタートボタンを押すだけで自動的にクレープを焼き上げられるため、ユーザー側に特別な技術は必要ありません。
通常、クレープ生地を人間が焼き上げる技術を身に着けるためには、1ヵ月ほど練習期間を費やす必要があります。「Q」があれば、クレープを焼き上げる技術がない方でも最短45秒で上手に作れます。

V1000(安川電機)

安川電機では、食品工場で利用できる多関節ロボットや機械のインバータを提供しています。例えば、安川インバータの「V1000」は、自動でいなり寿司を製造する機械で採用され、安定した供給の実現に役立てられています。

Moley(Moley Robotics)

Moley」は、調理から片付けまで実現できるロボットです。2本のアームで鍋から材料を取り出して混ぜたり、お皿に盛りつけたりなど、さまざまな調理器具を用いて料理を行います。
また、アームにはカメラやセンサーが取り付けられており、汚れを常に確認し、内蔵しているUV光で減菌できます。

Flippy2(Miso Robotics)

Miso Roboticsが開発した「Flippy2」は、ハンバーガーやオニオンリングなどのサイドメニューを作れる調理ロボットです。食材を前にすると、AIが自動的に認識して調理を進めます。

近年注目を集めている料理を運ぶ「配膳ロボット」

配膳ロボットとは、飲食店で料理を運ぶ業務に特化したロボットです。目的地のテーブルを指定するだけで、自動的に配膳・下げ膳を行います。

また障害物センサーを搭載しているため、お客さまや障害物にぶつかる心配はありません。さらに自動音声で必要な操作を説明する機能もあり、ロボットを初めて使う従業員もお客さまもスムーズに利用できます。

料理を運ぶ配膳ロボットのメリット・デメリット

配膳ロボットのメリットデメリットは、以下の通りです。

メリット

  • 人との接触機会を減らし衛生面を考慮できる
  • 独自のエンターテイメント性を実現できる

配膳ロボットを導入すれば、従業員とお客さまとの接触機会を最小限に減らせるため、レベルの高い衛生管理が実現できます。
またタッチパネルにロボットの表情が表示されるものや、顧客とコミュニケーションが取れるものも存在するので、店舗の雰囲気をより盛り上げられるでしょう。

デメリット

一方で配膳ロボットには、以下のようなデメリットもあります。

  • 完全な無人化は難しい
  • 導入可能な環境構築が必要

配膳ロボットは自力で商品をテーブルへ載せられないため、完全な無人化は難しいです。例えば、ロボットのトレー上のお皿は、お客さま自身がテーブルへ移動させる必要があります。
また、配膳ロボット用の環境構築も必要です。ロボットと人間がすれ違えるように、大がかりな内装レイアウトの変更が発生するケースも少なくありません。

まとめ

料理ロボットや配膳ロボットを導入すれば、業務効率化や人手不足の解消につながります。料理を運ぶロボットのメリットやデメリットを参考にし、導入を進めましょう。