カナダ連邦警察は2020年9月20日、アルバータ州ポノカの近くで運転を人工知能に任せ居眠りしていた疑いで、同国に住む20代の男性ドライバーを訴追したと発表しました。
カナダ連邦警察によると問題の男性は2020年7月頃、テスラ社の自動運転搭載型モデルS車に同乗者と搭乗し、高速道路を時速約140キロ超のスピードで走行した疑いで、速度違反の疑いをかけられていました。
ところが、その後の調べにより男性は当時、運転を人工知能に任せたまま居眠り運転していた可能性が浮上。このため、カナダ連邦警察は容疑を「スピード違反」に「危険運転」を加えて、訴追を決定したとしています。
自動運転中も「起きていること」
現在、多くの国では自動運転技術の利用にあたって「ドライバーによる監視」が必要とされています。ここ数年で自動運転技術は飛躍的に進歩し、障害物の認識や車間距離の調整、車線変更などにも対応しつつありますが、利用にあたってはドライバーが制御できる状態にあることが求められています。
ところが、今回の男性の容疑である居眠り行為は、この「監視」を怠るもの。事実であれば運転に課された安全配慮義務に違反した可能性のある行為です。
もっとも、海外では既に自動運転がらみの摘発例が複数挙がるなど、ルールの徹底は難しいのかもしれません。

