飲食店での配膳ロボットを導入するメリットとは?おすすめのロボットも紹介

近年、少子高齢化の影響により、人手不足が深刻化しています。飲食店を経営している方のなかには、人手が足らずお困りの方もいるのではないでしょうか。
そんな人手不足の状況を「配膳ロボット」が解決してくれるかもしれません。配膳ロボットにはメリットがあり、レストランなどの飲食店を中心に導入が増えています。
今回は、飲食店での配膳ロボットを導入するメリットやおすすめのロボットを紹介します。

本記事を読むと、飲食店向けの配膳ロボットの特徴を理解できるため、比較検討の際に役立つでしょう。飲食店を経営している方は、ご覧ください。

飲食店で導入が増えている配膳ロボット

昨今、飲食店において人手不足と他業種との競争が激化するなかで、配膳ロボットの導入が増えてきています。
特に、飲食店の少子高齢化による人手不足は深刻で、ピーク時の配膳や受付、バッシングなどの業務の効率化が急務となっています。
また、異業種からの外食産業の新規参入も相まって飲食業界の競争が激化し、他社との差別化も課題として挙げられます。
そこで、人の代わりに自動で業務を行える配膳ロボットの導入が飲食店で進んでおり、以下の役割が期待されています。

  • 物や人にぶつかることなく自動で配膳する
  • 大量の食器とドリンクを同時に配膳・下げ膳する
  • お客さまとコミュニケーションを取りながら業務を行う

配膳ロボットは人間の代わりとなるもので、タッチパネル操作や遠隔操作一つで自動で動いてくれます。例えば、来店時の案内や重たい食器の配膳、巡回しながらピッチャーやおしぼりを提供することも可能です。
また音楽機能で誕生日を祝うロボットやお客さまと会話ができるロボットを導入すれば、他社にはない独自のエンターテイメント性も追求できます。
このような配膳ロボットに期待される役割から、人手不足や差別化に悩む飲食店を中心に導入が進んでいます。

飲食店での人手不足は深刻

飲食店は現在も人手不足感が否めず、時短営業によって離れた働き手は戻ってこないとの声もあります。

例えば、帝国データバンクの調査によると、飲食店における人手不足の割合は、2023年1月時点で正社員は60.9%、非正社員は80.4%と高水準です。特に、非正社員の不足割合は直近2年間で最も割合が高いです。

調査内容からもわかるように飲食店の人手不足は深刻であり、解消することが急務となっています。

飲食店での配膳ロボットを導入するメリット

配膳ロボットの導入により、飲食店経営の視点からさまざまなメリットがあります。これから、導入メリットを6つ解説します。

人手不足の解消

飲食店で配膳ロボットを導入するうえで、最も大きなメリットは人手不足の解消です。配膳ロボットに任せると、配膳やバッシング、受付などのホール業務の一部を自動化できるため、ホール業務に必要な人員数を削減できます。
また、配膳ロボットは人事異動などの入れ替えが発生せず、壊れない限りは動かし続けられるため、長期的な視点でも人手不足を解消できるでしょう。

非接触で感染リスク軽減

お客さまと従業員が接触する際は飛沫感染する可能性があり、心配されるお客さまも多いでしょう。
配膳ロボットを導入すると、従業員に代わってお客さまと接するようになります。お客さまと従業員の間に距離ができ、接触機会を減らせるため、導入する飲食店が増えています。

サービスの向上

配膳ロボットを導入すると、お客さまとの会話や電話予約の受け取り、食事中のトラブル対応など、配膳以外の業務に従業員が専念できるようになるため、サービスの向上が期待できます。
配膳ロボットの導入によりきめ細やかなサービスを提供でき、結果的に顧客満足につながるでしょう。

売上の増加

配膳ロボットの導入によって座席回転率が向上するため、売り上げの増加が期待できます。
例えば、ピーク時は配膳に精一杯でバッシングまで行き届かず、新規のお客さまを席に案内するまで時間がかかってしまいます。配膳ロボットの導入により、お客さまの退席と同時にバッシングができるため、新規のお客さまをスムーズに席へ誘導可能です。
よって、配膳ロボットの導入は回転率の向上につながり、売り上げも増加するメリットがあります。

宣伝効果

配膳ロボットには話題性があり、お店にとってよい宣伝効果が期待できます。
全国的に見ても配膳ロボットを導入している飲食店は多くなく、斬新かつ目新しいものです。配膳ロボットの働く様子が話題性を集め、新しい客層の獲得につながるでしょう。

業務の効率化

人は両手で持てる量しか運べない一方で、複数のトレーがある配膳ロボットは運べる量が多いため、配膳1回で効率よく配膳ができます。
また、人は集中が切れてしまうと、配膳先の間違いやお皿を落とすなどの人為的なミスが増え、業務効率が悪化してしまいます。一方で、配膳ロボットはあらかじめ決めたプログラム通りに動くため、身体的な疲れによるミスがなく、配膳業務の効率化に役立つでしょう。

飲食店でのおすすめ配膳ロボット5つ

ここでは、飲食店でおすすめの配膳ロボットを5つ解説します。それぞれの特徴や仕様も紹介するので、参考としてご覧ください。

Keenbot

Keenbotとは、ラーメン屋などの狭い通路でも利用できるようなコンパクトなボディが特徴的な配膳ロボットです。
Keenbotは料理の動きに合わせた加減速を自動で制御してくれるため、コップやジョッキに入った液体も安全に運べます。また、各トレーには画像認識カメラが搭載されており、商品受け取りや取り間違いの検知が可能です。

Keenbot T8の仕様

音声機能 有り
ディスプレイ 有り
サイズ 幅384×奥行462×高さ1,096(mm)
積載重量 合計最大15kg(各段最大5kg)
価格(買取) 要問い合せ
価格(リース) 3年プラン:9万9,800円(税別)
5年プラン:8万9,800円(税別)

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Servi(サービィ)

Servi(サービィ)とは、デザイン性や操作性に優れ実店舗での使いやすさを追求した配膳ロボットです。
3Dカメラなど高性能のセンサーが内蔵されており、人や床に置いた靴やかばんなどを自動的に避けられるため、料理を安全に運べます。
また、ServiはSLAM技術を使い、自身の位置の確認と周囲のマッピングを行います。SLAM技術によって目印を付けるなどの事前準備が不要になるため、導入までの手間を最小限にできるでしょう。

Serviの仕様

音声機能 有り
ディスプレイ 有り
サイズ 幅462×奥行486×高さ1,046(mm)
積載重量 合計最大30kg

(上・中段目:最大10kg、下段目:最大25kg)

価格(買取) 要問い合わせ
価格(リース) 3年プラン:11万9,800円(税別)
5年プラン:9万9,800円(税別)

PEANUT

PEANUTは、抗菌・抗ウィルスコーティングが施された衛生面でも安心な配膳ロボットです。
本体上部に手をかざすだけでキッチンへ戻る仕組みを採用し、非接触でやり取りができるため、感染症に対する不安を和らげてくれます。
また本体にはセンサーが内蔵されており、安全性にも優れています。

PEANUTの仕様

音声機能 有り
ディスプレイ 有り
サイズ 幅500×奥行500×高さ1,200(mm)
積載重量 1段あたり10kg
価格(買取) 385万円(税込)
価格(リース) 月額6万円〜(税込)

BellaBot

BellaBotとは、ネコのように愛嬌のある見た目と多彩なインタラクション機能を備えた配膳ロボットです。
BellaBotは、ディスプレイには数十種類もの表情が表示され、喜怒哀楽を豊かに表現しお客さまを楽しませることができます。また、AI音声機能により、お客さまとのコミュニケーションを促進できます。

BellaBotの仕様

音声機能 有り
ディスプレイ 有り
サイズ 幅565×奥行537×高さ1,290(mm)
積載重量 最大40kg
価格(買取) 309万円(税抜)
価格(リース) 5年プラン:月額56,110円

Aker

Akerとは、日本語や英語、中国語といった多言語での発話が可能な配膳ロボットです。
Akerは、移動経路を認識するためのマーカーを床に置く必要がない自律走行型で、内蔵されたセンサーで障害物を回避できます。また遠隔操作も可能で、ほかのタブレットとビデオチャットもできます。

Akerの仕様

音声機能 有り
ディスプレイ 有り
サイズ 幅400×奥行550×高さ1,085(mm)
積載重量 30kg
価格(買取) 個別見積もり
価格(リース) 現在調査中

まとめ

配膳ロボットは、レストランなどの飲食店の深刻な人手不足を解決する手段の1つとして注目されています。多言語での音声機能やコンパクトなボディ、多彩なインタラクションなど、高機能で人以上に優れたロボットが多いからです。
飲食店で配膳ロボットを導入すれば、人手不足の解消やサービスの向上、売上の増加など、さまざまなメリットがあります。今回紹介したロボットを参考に、自社に合ったロボットの導入を進めていきましょう。