マスク着用でも高精度か、JR東日本が顔認証自動改札実証実験

画像:JR東日本より引用

JR東日本は2025年11月6により、上越新幹線の新潟駅と長岡駅において約500名のモニター参加者を対象に、顔認証改札機の実証実験を開始しました。

実証実験は、同社ビジネス成長戦略で示された「改札はタッチするという当たり前を超える」という方針の一環として実施されるものです。具体的には、新潟駅と長岡駅の新幹線改札口に、それぞれ1台ずつ顔認証改札機が設置。募集に応じた約500人のモニター利用客を対象に、顔認証に決済システムを計測するというものです。改札機が利用者の視線や動き、明るさなどの環境差があっても確実に認証し、その結果を利用者に明確に伝えられるか、などが検証項目となっています。

設置された改札機は、新潟駅と長岡駅で仕様が異なる点も特徴です。新潟駅では、既存の改札機に追加的に装着するもので、Suicaリーダーや磁気乗車券投入口、フラップを持たない構造とのこと。改札機の上部には入場・出場方向にそれぞれ2台ずつ計4台のカメラが設置され、事前登録された顔情報との照合に成功すると内部のライトが青に変わり、ディスプレイに通過用の点灯が表示されます。

一方、長岡駅に設置された改札機は新たに設置された、天井まで覆うトンネル型のデザインです。内部には大型ディスプレイが設置され、照明や床面の投影を含む映像と音の演出によって通過可否を示す、とのこと。両駅の改札機は、接近すると瞬時に認証を行い、マスク着用でも認証できるケースが多いとのこと。同社は日常環境で認証可能な仕組みを想定し、実証期間を通じてさまざまな条件下で精度検証を行う計画です。

JR東日本は実験の結果を踏まえ、2027年春にも実証実験を予定しています。

参照歩くだけで新幹線改札を通過、JR東が顔認証の実証実験を新潟・長岡で開始|Yahoo!ニュース