南海電気鉄道株式会社は2024年3月11日、踏切事故を防止するために、AI技術を活用した新しい踏切異常検知システムの試験導入を発表しました。
同社が導入するシステムは、監視カメラとAIによる画像認識処理を組み合わせたシステムです。踏切内に設置された監視カメラの映像をAIが分析し、人間の存在を認識した場合、接近中の運転士に通知するシステムとのこと。既設のカメラを利用することで導入費用も削減されます。
試験導入の背景には踏切事故の頻度が影響しています。同社が2022年に確認した調査では、30分以上の運行遅延が生じた事故のうち約3割を踏切事故が占めているとのこと。踏切には非常ボタンが設置されていますが、人工知能による監視を加えることで、より高い安全性が期待されます。
同社は試験導入実施後、2024年度内の正式導入も視野に入れ検討を進めるとしています。
参照AI を用いた踏切異常検知システムの導入試験を開始/南海電気鉄道株式会社