米国Googleの従業員約3,000人が「軍用AI」開発に猛抗議、辞職者も

米国グーグルにて米国防総省のプロジェクトに対する中止を求め、従業員ら約3,000人が猛抗議を敢行。一部の従業員が同社を退職するなど波紋が広がっています。

問題となっているのは米国防総省が計画する軍事用AIの開発計画「Project Maven」。先進技術とモラルの狭間に悩む、多くの問題を内包している出来事です。

Project Mavenとは?

Project Mavenとは、米国防総省が推し進める軍事用人工知能の開発計画です。詳しい情報は明らかではありませんが、軍事用途を目的としたドローンにAIを搭載することで、映像から自動で人間などを発見するというもの。

グーグルはProject Mavenの契約を締結しており、今回の出来事の引き金と言えるでしょう。

モラルと技術の葛藤

グーグル側は今回の出来事について、「被攻撃的な用途に限定している」と述べています。しかしながら、軍事用途である以上、技術の積み重ねがいわゆる「自立型攻撃兵器」として発展する可能性を否定できない点もまた事実。

米国時間の2018年5月14日に、世界の学識者ら約400名が今回の従業員の抗議活動に支持を表明。多くの議論を呼んでいます。

参照グーグル社員4000人、軍用AI開発中止求める嘆願書 抗議の辞職も/Yahoo!ニュース