画像:ギズモード・ジャパンより
カナダのシャーブルック大学と「Createk Design Lab」が開発したドローン「Sherbrooke Multimodal Autonomous Drone」がロボット関連イベントである「Living Machines Conference」にて最優秀賞を受賞しました。
「S-MAD」と呼ばれるこの機体はシンプルな固定翼タイプのドローンでありながら、なんと住宅壁などの壁面に対して貼りつくことで着地できると言うのです。
固定翼タイプのドローンが壁面着地を果たした事例は過去に無く、新たな技術の進捗として評価されています。
壁に貼りつく「S-MAD」
今回話題となっているS-MADですが、その機体はとてもシンプルな外観。ボディの大部分はスチロール材で構成されており、各部分にはセンサーを搭載しています。
着地時にはこのセンサーを使うことで壁面との距離を認識して、時速1~3メートル程度に減速し、着地動作へと移行。機体に付属した前足が壁面に接触するとモーターが切れる設定になっており、壁に吸着するというワケですね。
情報元となっているDrone-RSS.comによると、膨大な試行回数を経てようやく行き着いた技術とのことです。
災害救助分野での活躍に期待が寄せられる
S-MADが持つこの壁面着地技術は、鳥にインスピレーションを受けて開発したとのことです。ドローンの離着陸に適さない足場でも壁面を使った活動ができるため、自然災害の被災地情報の収集や人道支援の他、工事現場に対する需要も見込まれています。
着陸中は消費エネルギーを抑制することができるため、長時間の撮影活動などにも使うことができそうですね。
<参照>
鳥というか…昆虫?のように垂直な壁にとまれるドローン/ギズモード・ジャパン
Drone Landing Autonomously on Walls/Drone-RSS.com