画像:Duke Robotics HPより
以前から可能性は示唆されていた「ドローンの軍用転化」が、ついに実現の日を迎えたようです。開発したのは米国フロリダ州に拠点を置くドローン企業「Duke Robotics社(デューク・ロボティクス)」であり、同社発表によると既にイスラエルに向けて数台の販売を行ったとのことです。
ドローンの軍用転化は様々な意見が飛び交うデリケートな側面を持つため、話題を呼んでいます。
ライフルにグレネード、マシンガンまで、カスタマイズは自由自在
今回デューク・ロボディクス社が発表した攻撃用ドローンは「TIKADスナイパー・ドローン」と呼ばれる機種。従来の偵察や諜報用のドローンではなく、武装兵器を搭載して物理的に対象を攻撃できる、破壊用途の性格を有したドローンです。
高い拡張性を有している点が特徴で、カスタマイズは自由自在。マシンガンやグレネードといった大量破壊兵器はもちろん、狙撃用ライフルといった暗殺にも使えてしまう装備も搭載できるとのこと。
装備の重量にも負けないパワーと攻撃に必要なだけの長時間飛行を可能にした強力な内臓エンジンは脅威と言って良く、本格流通すると戦場の様相を大きく変えてしまうかもしれません。
賛否飛び交うドローンが話題を呼ぶ
今回の攻撃用ドローンについては、様々な業界人が意見を呈しています。
核心となるデューク・ロボディクス社は「戦場における兵士や民間人の命が救われる」と主張していますが、残念ながらそうと受け取らない人も多く、英国シェフィールド大学に所属するノエル・シャーキー(Noel Sharkey)教授は「今回の小型ドローンは容易に市中を飛行し、破壊行為を行うことができる」と正面から懸念を表明しました。
また、ヒューマン・ライツ・ウォッチのマリー・ウェアハム(Mary Wareham)氏も同様に懸念を表明し、テロリストによるコピーや悪用も危険性の指摘に繋がっています。
<参照>
ライフルにマシンガン…… 遠隔操作で攻撃できるドローンが登場/BUSINESS INSIDER JAPAN

