画像:株式会社オリィ研究所より引用
株式会社オリィ研究所は2021年6月21日、東京日本橋の中心街に遠隔操作型のロボットを活用したカフェテリア「分身ロボットカフェ DAWN ver. β」の実験店舗をオープンしました。
分身ロボットカフェDAWNは、オリィ研究所が提供するAIロボット「OriHime」を活用し、遠隔操作による非対面接客サービスを提供するカフェテリアです。使用される大小2種類のロボットには、コミュニケーション用のマイクやスピーカーのほか、カップやソーサーをつかむためのアームを搭載しており、各サービスを提供することが可能とのこと。
操縦者として活躍するのは、全国各地でALSなどの難病と闘う50名のスタッフです。オリィ研究所は「人類の孤独の解消」をテーマと掲げており、ロボットを自分の分身として操ることで、働きたくても働けない人に活躍の場を提供するとしています。
非接触に高齢化…多様な課題への答えとなるか
株式会社オリィ研究所が進める遠隔操縦型ロボットの活用は、非接触や高齢化社会など、現代日本が抱えるさまざまな課題に対する期待が寄せられているツールです。
近年は新型コロナウイルスの影響で、あらゆる場面で非接触が求められるようになりました。ロボットによる配膳や接客を導入した店舗が増える一方で、従来ヒトが担ってきたサービスをロボットが代替する面も増えています。
また、進む高齢化社会の影響で、移動の機会を奪われている人も増えています。オリィ研究所は「人は生きている限りいつか外出困難者になる」と指摘しますが、同社の試みは、不自由を抱える人(いずれ抱えることになる人)にとって、希望となり得る可能性を秘めています。