スーパーマーケットなどを運営する株式会社ヨークベニマルは2021年4月、東北~北関東エリアの全店舗にて、人工知能(AI)を取り入れた商品発注システムを導入したと明らかにしました。
スーパーマーケットにおける商品発注は、店舗の売り上げに重大な影響を与える業務です。従来はPOSと呼ばれる販売データに、ベテラン従業員による先行きの需要予想を加味した発注を行っていましたが、今回導入されるAIシステムは、その両方を担う能力を持っているとのこと。
同社によると、現在のところAIシステムによる発注対象商品は、牛乳や豆腐などの日用品、加工品に限られています。しかし、同社は将来的に生鮮食品などにも拡大する見通しを示しており、将来的には値札の付け替えタイミングや値下げ幅などの判断も検討しているとしています。
発注業務で1時間以上の効率化を実現
今回ヨークベニマルで導入が決まったAIシステムは、店舗運営の効率化に加えて、従業員の業務変化に繋がるシステムです。
株式会社ヨークベニマルによると、先にAIシステムを試験導入した店舗ではAIシステムにより発注にかかる時間が1時間以上短縮される成果が出たとのこと。
これは従業員が発注や在庫管理業務から解放され、商品のキャンペーン展開など、人工知能による代替が難しい業務に注力できるようになったことを意味しており、効果の大きさが期待されます。
参照ヨークベニマル、全店舗にAI発注システム導入 業務効率化