大分県九重町にて飛行していた無人航空機(ドローン)が接触し、操縦者が骨折した問題において、国土交通省が初のドローンによる事故と認定し、調査報告書を公表したことが2024年8月29日、明らかになりました。
情報によると、事故は2023年7月14日、農薬散布の練習中に発生しました。事故機は個人所有のドローン「SAMISAMI AG V2」で、操縦者が田んぼで自動飛行モードを利用していましたが、ドローンと道路標識用の支柱の距離を近すぎると感じた操縦者が手動で勧奨したところ、支柱にに衝突し、操縦者との接触墜落が発生。動作中ドローンのプロペラが回転していたこともあり、操縦者は右手小指を骨折するなどの重傷を負いました。
調査報告によると、事故直前までドローンに通信の途絶や機体不具合や徴候は見受けられませんでした。また、操縦者は離陸前に散布計画を作成せず、補助者も配置していない状況で飛行練習をしていました。こうした事情から、操縦者は飛行経路と周囲の障害物を十分に意識していなかったと事故の原因を指摘。再発防止策として、散布区域や障害物の位置確認や安全な距離の確保、補助者の配置などを記載しました。