役場のコンシェルジェをロボットが担当、富士川町で実証実験

画像:株式会社DFAより引用

飲食店向け配膳ロボットの「BellaBot」などで知られるロボティクス企業の株式会社DFAは2024年6月19日、富士川町(山梨県)とともに、富士川町役場にて自走型AI案内ロボット「Timo(ティモ)」を設置した、窓口案内業務の業務効化実験を実施しました。

実験のテーマとなったのは、同町が抱える案内業務の問題です。同町ではこれまで、来庁社への案内業務を行うため、案内の職員を配したり、担当課の職員に案内も担わせるなどしていましたが、少ない来庁者にあわせ専従者を配するのは効率的でなく、また窓口担当者に案内業務を担わせるのは負担が大きく、人的リソースのジレンマを抱えていました。

今回の実験は上記同町役場の案内業務が抱える人的リソースの問題を、テクノロジーで解決しようという内容です。内容はティモを富士川町役場の庁舎入口付近に設置し、案内業務を担わせるもの。ティモは、音声認識とディスプレイ表示を組み合わせたコミュニケーション機能に加えて、人工知能によるナビゲート技能や衝突回避機能を備えたロボットですが、実験に際して来庁者と職員のやりとりから1,800単語以上を学習することで、さらに自然なコミュニケーションを身に着け投入されました。

実験は2024年6月3日~2024年6月21日までの約3週間実施されました。来庁者は職員に尋ねることなく目的の窓口にたどり着き、職員は他の業務に専念できるなど、ティモは円滑に業務を遂行。実施機関であるDFA社は結果について、肯定的に評しました。

DFAは実験の成果を踏まえ、将来的に地方自治体が抱える人手不足や高齢化の課題解決に向けて、ロボティクスソリューションの提供を拡大する予定を発表。実証実験で得られた成果を基に、他の自治体への導入を進め、地方自治体全体の効率化と利便性向上を図るとしました。

参照自走型AI案内ロボットが町役場を案内!自治体の人手不足を解決 山梨県内初の試み