株式会社NTTドコモは2024年3月26日、農業用機器メーカーの株式会社筑水キャニコムとともに、大協不動産株式会社のソーラー発電所にて衛星通信スターリンクを活用した自動運転型草刈り機による実証実験に着手しました。
実験は地上設置型のソーラー発電所周辺の日照維持を目的として実施するものです。クリーンエネルギーの代表格であるソーラー発電所は国内でも拡大傾向にありますが、雑草の繁茂が日照やメンテナンスを困難にするため、定期的な除草です。しかし、近年の温暖化の影響で、作業時の労災や作業員の担い手不足が課題が進行し、太陽光発電事業の潜在的な課題となっていました。
実験に投入された草刈り機は、キャニコム社が開発した運転草刈り機をベースに、複数の認識用カメラや高精度GNSSを搭載したモデルです。ドコモ社のLTE/4G通信や米スペースX社のスターリンクを併用することで、電波の入りにくいエリアにおいても、低遅延映像や傾斜角まで含めた認識情報により、正確な作業が可能とのこと。さらにドローンによる映像から人工知能が走行ルートを作成。効率的な除草計画も開発されています。
3社は高速通信技術の導入により、平坦地による作業だけでなく、河川敷や鉄道・高速道路の法面など、難易度の高いエリアにも対応した自動除草機の開発を目指しています。実験では作業効率や運用性を検証するとしています。
参照ソーラー発電所における Starlink を活用した自動運転型草刈り機の実証実験を実施/株式会社NTTドコモ