画像:日本電気株式会社より引用
日本電気株式会社(NEC)は2023年12月20日、アサヒ飲料株式会社と共に実施した独自のAI技術を用いた予測精度マネジメント実証実験により、これまで困難であった新商品の需要予測に成功したと発表しました。
食品業界において新商品の需要予測は売上や食品ロスに直結します。これまで需要予測はデマンドプランナーと呼ばれる需要予測を担う実務家が担ってきましたが、属人性の影響を大きく受け、全体としても誤差率が高いという課題がありました。
そこで両社が実施したのが人工知能による新商品予測です。両社がNECの独自AI技術に需要予測のプロフェッショナル知見を学習させたところ、AIは過去の新商品とベンチマーク商品の分析や類似品との差異分析を実行。多くの商品においてデマンドプランナーが暗黙知として運用していた予測要素を可視化したうえ、3~4割の新商品において、発売5週間前時点で現行オペレーションを上回る予測精度を実現しました。
NECはAI予測導入により机上評価年間3億円ものコスト削減が期待できるとしています。2023年12月からアサヒ飲料との連携を強化し、従来人が担っていた業務をAI化。さらなる需要を生み出し、収益拡大を目指すと発表しています。
参照NEC、AIによる新商品需要予測と予測精度マネジメントによる収益拡大に向けた戦略立案高度化の実証実験をアサヒ飲料と実施