日本郵便はこのほど、石川県七尾市にある郵便局の空きスペースを利用して、全国初となる過疎地域向けのオンライン診療サービス実証実験を開始しました。
実験現場となった七尾市は人口約4万7,000名ほどの都市ですが、郊外は医療機関がすくなく、高齢者など交通に制約を抱える層の課題となっていました。今回の実証実験はこうした問題に対応するため、郵便局の空きスペースを活用し、インターネットを通じて医療機関とのオンライン診療を実施するというものです。
実験において課題となったのがプライバシーに関する問題です。医療情報は個人情報のなかでも特に秘匿性の高いカテゴリに分類されるため、郵便局など利用者の多い空間では、いかにプライバシーを確保するかが課題となります。
そこで郵便局は、局員によるサポート提供を決定しました。具体的には診察室となる空きスペースには個人スペースを設置し、プライバシーが確保されるように配慮。また、健康保険証の確認や診療費用の支払いは郵便局員が対応するとのこと。処方された医薬品も郵送対応が可能です。
この実験は総務省協力のもと、今後3か月にわたり実施が予定されています。選ら得る多知見をもとに全国サービスの展開も計画されています。