JA全農はこのほど、宮城県大崎市にて飼料用トウモロコシの栽培現場で、ドローンを使用した農薬空中散布の実証実験を公開しました。
実験会場となった大崎市の古川地区では2022年以来、稲作農業の転作作物として価格高騰が期待される、飼料用トウモロコシの栽培が盛んに行われています。しかし、栽培には広大な敷地と相応の農薬散布が必要で、全長3メートルにも達するトウモロコシを前に手作業での散布は大きな課題となっていました。
JAが実施した実験は、このような状況を踏まえドローンで効率化を図ろうというものです。実験は農業関係者150名が見守るなか行われましたが、ドローンは大量のトウモロコシをものともせず、順調に空中散布を実施。GPS登録による飛行ルートを正確に移動しながら、従来半日かかっていた面積での散布をわずか10分で完了する成果を挙げました。
古川地区では2022年、約300トンのトウモロコシを収穫しています。2023年度は倍以上の約700トンの収穫が予想されるとのこと。テクノロジーによる効率化が期待されます。
参照ドローンで農薬散布実証実験 飼料用トウモロコシ栽培を進める宮城・大崎市