慶応SFC研究所とソフトバンク、デジタルツイン活用で自動運転を高度化

画像:慶應義塾大学 SFC 研究所より引用

慶應義塾大学SFC研究所は2023年5月31日、ソフトバンクとともに設立した「デジタルツイン・キャンパス ラボ」にて、自動運転バス運行の高度化に向けた実験を慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス前で開始したと明らかにしました。

実験はデジタルツイン・キャンパス ラボが開発した、物理空間と仮想空間の相互連携を行うデジタルツインプラットフォームを用いて、バス本体のセンサーやカメラの限界をカバーするというものです。現在の自動運転バスには、遠距離や立体物のある位置など、車両本体のセンサーやカメラだけでは完全に検知できない状況がありますが、こうした状況においても周辺カメラの情報などを元にプラットフォームが処理することで走行をサポートする働きが期待できるとのこと。

研究所によると、今回の実験は1右折時の対向車検知、2信号機の灯火予測という2つの状況を想定し行われています。交差点でプラットフォームが別のカメラから対向車両の有無を取得することで円滑な右折を支援したり、逆光で車両から信号の色を確認できない状況において固定カメラから得た情報をAIが推定することで、スムーズな走行を可能にするなどの内容です。両者は実験から得られたデータを元に自動運転バスの高度化を目指すとしています。

参照「デジタルツイン・キャンパス ラボ」においてデジタルツインを活用した自動運転バスの運行高度化の実証実験を開始