画像:The Guardianより引用
イギリスの大手メディアThe Guardianはこのほど、米マイクロソフト社が開発するAI顔認識技術の利活用について一部制限を加えると明らかにしました。
情報によると、マイクロソフト社はAI顔認識が野放図に利用された結果、これが人種や性別などに基づく差別行為に発展する懸念を有しているとのこと。マイクロソフト社はこのため、社内の人工知能の倫理規定を見直し、対象者の感情や性別、年齢などを推測する目的からAI認識を用いるような行為を制限する考えです。
もっとも、同社はAI認識技術を用いた情報取得について、完全に否定的な立場を取っているわけではありません。
同社のAI顔認識技術は既に多くの企業で取り入れられており、各企業のビジネスを支えるツールでもあるからです。例えば、米国ウーバー社はドライバーの本人確認のためにマイクロソフト社が手がけるサービスを導入しています。
また、同社は社内においても一部機能は変更せず運用するとしています。例えば、視覚に問題を抱えているユーザーに向け提供している「SeeingAI」は、感情表現機能がコミュニケーションの一環となるため、引き続き社内で使用するとしています。
参照Microsoft limits access to facial recognition tool in AI ethics overhaul