シダックス株式会社は2022年4月27日、対馬市や明治大学研究・知財戦略機構自動運転社会総合研究所(MIAD)、日本ペイント社ら4社によるターゲットライン塗料を活用した自動運転車の動線制御実験を開始したと明らかにしました。
実験対象となるターゲットライン塗料は、MIADと日本ペイントが共同開発したもので、自動運転技術の中核となるLiDERと呼ばれるレーダーを制御する働きを持つ特殊な性質とのこと。道路に塗布することで事故発生を予防したり、車線からの逸脱を避ける働きが期待できるうえ、道路と同化する色調を持っているため、道路標識の誤認事故も防げるとされています。
実験は対馬市の公道1.6km区間を、シダックス社が提供する自動運転車両を用いて行う予定です。技術的には自動運転レベル2に相当する見通しです。
MaaS導入目指す対馬市
今回行われる実験は対馬市が推進する「対馬スマートシティ推進事業」の一環として実施するものです。
対馬市は現在、移住定住や観光事業の促進などを目指していますが、交通インフラの整備などに課題を抱えている状況です。このため、対馬市では次世代技術を活用したMaaSサービスの導入などを目指しており、実験に積極的な姿勢を見せています。
地方社会の将来は交通インフラが重要課題として位置づけられます。MaaSは市民だけでなく、市内を訪れる観光客や事業者にも好影響を与えるものと期待されます。
参照長崎県対馬市にて自動運転レベル2 実証実験を実施 ~地域交通の未来、社会実装へ向けて4者で協力~

