ソニーら3社、卒業証書をNFTで発行する実証実験

画像:ソニー株式会社より引用

ソニー株式会社は2022年3月19日、電通やシビラとともに、クレデンシャル管理されたNFT(非代替性トークン)による卒業証書を発行する実証実験を行うと発表しました。

同社によれば、実証実験の対象となる講座は2022年4月29日に山口市にて開催が予定されている、「Table Unstable – 落合陽一サマースクール2022(山口編)」です。参加を予定しているのは域内に住む小学4~6年生で、カリキュラム終了後にNFTで作られた卒業証書を発行する予定とのこと。

ソニーなどによれば、今回の実証実験は個人の活動実績をNFTとして表現する実現性やクレデンシャル管理サーバーの有効性の検証など複数の目的があるとのこと。実験終了後は課題の精査や分析・検証などを行うとしています。

注目集まるNFT

NFTトークンは近年、ブロックチェーン型のゲーム、アート、資産業界などでトレンドとなっている技術です。

従来のデジタルデータは複製データの生成が可能なため、製品としての価値を付与することは可能であっても、同一性・所有権という観点においては証明が難しく、課題が指摘されていました。

ところが、NFTはデータの推移や履歴を暗号化しチェーン上に置くことで、データそのものに固有の権利を設定したり、同一性の証明を可能にした技術です。性質上、改ざんが難しいため、アートやゲーム業界で活用されていますが、将来的には技術検定や資格試験のライセンスなどに活用される日が訪れるかもしれません。

参照個人の学びや活動実績をNFTでデジタル化し、クレデンシャル管理する実証実験を実施