ドローンが現代戦争に用いられる日がやってきました。ウクライナ軍はこのほど、ロシアの軍事侵攻を防ぐため、飛行機型ドローン「バイラクタルTB2」を投入したと明らかにしました。
「バイラクタルTB2」はトルコのバイカル社が開発した全長6.5メートル、翼幅12メートルほどの大型ドローンです。同機は偵察用に用いられることの多い機体ですが、レーザー誘導ミサイルも搭載することが可能なため、ロシア軍に対する攻撃に用いられています。
ウクライナ軍によれば、「バイラクタルTB2」は300km圏内を約222km/hで飛行し、ロシア軍の戦車1台と地対空ミサイル2基の破壊に成功したとのこと。同国は「バイラクタルTB2」を50機以上調達しており、続々投入されているものと見られます。
民間用でも偵察可能、ドローンのもつ潜在能力
ドローンの戦果に着目したのか、ウクライナ国防省は国内ドローンユーザーたちに偵察任務の協力を呼び掛けています。
情報によれば、国内ユーザーの多くは協力に応じている様子で、ドローン搭載のカメラでロシア軍の位置や動向をウクライナ軍に情報提供しているとのこと。ドローンは民間用であっても長距離飛行に対応したものや、サーマルビジョン、暗視カメラなどを搭載した機体も多いため、偵察任務に適しているものと見られます。
なお、国家が公に民間ドローンの軍事運用を要請する動きは例がなく、世界初の事例と見られています。
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