画像:東京海上日動火災保険株式会社より引用
保険大手の東京海上日動火災保険株式会社は2021年9月3日、自動車保険における不正請求を防ぐため、米国メトロマイル社と連携して開発した、人工知能による不正請求検知システムを2021年10月より導入すると発表しました。
自動車保険における不正請求は以前から問題になっていましたが、同社によると近年は手口が巧妙化の一途を辿っているとのこと。一方で不正請求の識別には高度な専門性が求められるため、人的リソースの確保が業界の課題となっていました。
今回、同社が導入を決定したシステムは、こうした課題の解消に期待が寄せられているシステムです。このシステムは膨大な保険金支払いデータを学習した人工知能によるもので、ユーザーから申告があった事故内容を学習内容と照会し、いくつかの評価基準でスコアリングすることが可能とのこと。慎重な判断が必要なケースを人工知能を駆使して洗い出し、サービス品質の向上を目指すとしています。
火災保険などにも導入を計画
東京海上日動火災保険株式会社は導入予定の不正検知システムについて、将来的に自動車保険以外の保険商品にも導入する考えを明らかにしています。
同社によると、火災保険や傷害保険事業などについても導入する考えで、他の先進技術と組み合わせてAIの精度を向上する考えもあるとのこと。審査業務における効率が向上することで、早期の支払いも可能になるなど、ユーザー側に期待されるメリットも説明しました。
参照AIを活用した自動車保険における不正請求の早期検知の取組み