画像:株式会社かもめやより引用
香川県高松市のドローンベンチャー企業・株式会社かもめやは2021年6月、同県三豊市にて、市と離島である栗島をつなぐドローンによる定期配送事業を開始するため、三豊市と街づくりによる連携協定を締結したと明らかにしました。
栗島は三豊市に位置する離島で、三豊市の須田港から約4.2キロ離れています。同島では人口減少が進んでおり、大型船舶による行き来もないため、住民の生活物流に支障が懸念されている状態でした。
同社が今回進める定期便事業は、こうした物流難を解消するための試みです。発表によると、同社は1日3回ほどドローンを飛ばし、1回500円ほどの送料で住民が必要としている物資を運ぶとのこと。事業は2021年8月以降に開始する見通しで、将来的には島内の陸送などにもドローンを活用していくとしています。
広がる事業の可能性
かもめやが事業化を目指す三豊市は、多くの離島や山間部に集落が点在している環境です。
このため、三豊市では今回空輸配送が決まった栗島以外にも、多くの集落において買い物難民や交通弱者が生じてしまう懸念が出ています。三豊市は今回、かもめやと連携協定の締結を決めましたが、背景にはこうした問題を解消したいという狙いがあるとのこと。
こうした人口減少による物流支障の問題は三豊市に限られた話ではありません。ドローンによる物流配送の試みは、今後多くの地方社会で広がっていくものと見られます。
参照ドローン物流事業を手掛ける香川県のベンチャー企業「かもめや」が世界初の離島エリアでのドローン物流長期定期航路を8月に開設

