会津若松市の会津大学で2021年5月24日より、世界初となるAI搭載型ソーラーカーポートの実証実験がはじまりました。
ソーラーカーポートとは電気自動車への充電のため、バッテリーに太陽光パネルから得た電力を蓄電するというものです。ただし、従来の充電方式ではエネルギー効率を生かしきれず、過充電の発生懸念などいくつかの問題が指摘されていました。
会津大学はこれらの問題に対して、人工知能による解決を目指しています。今回の実験では民間企業2社の協力を得て設置したカーポートに人工知能を搭載。天候や使用状況を学習することで、ムダのない発電や蓄電を行うことで、エネルギーロスを防ぐ運用を実現するとしています。
電気自動車の弱点をカバーできるか
会津大学はAIソーラーカーポートの将来的な展望として「災害への強さ」も挙げています。
電気自動車はガソリン車の代替的な存在として注目を浴びつつありますが、その一方で地震や台風による災害で電力供給が途絶えると、途端にインフラとしての弱点を露呈します。
しかし、今回実験対象となるソーラーカーポートは、太陽光による蓄電式の駐車場です。非常時にも電力供給ができることから、災害対応としての方面でも活躍が期待できるとのこと。
大学は今回の実験を経て、今後2年ほど研究を重ね、実用化を目指すとしています。