画像:日本電気株式会社より引用
日本電気株式会社(NEC)は2021年3月30日、三井住友建設株式会社と協業してニューラル翻訳エンジン(深層学習)を導入した建設現場向けの多言語音声翻訳システム「どこみなフォン(DokoMinaPhone)」を開発したと明らかにしました。
同社によると、今回開発された多言語システム「どこみなフォン」は国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が研究するニューラル・翻訳エンジンを取り入れたもの。話者が入力した原文を翻訳すると同時に原文の言語に逆翻訳することで、リアルタイムでありながら正確性の高い翻訳音声を作り出すという。
NECと三井住友建設は「どこみなフォン」を活用して、建設現場のコミュニケーションツールとして活用する計画です。近年の建設現場では、海外労働者の急増に伴い言語の壁がコミュニケーションにおける課題となっているが、「どこみなフォン」を運用することで円滑なコミュニケーションを築く狙いがあるとしています。
将来的には多言語化、ハンズフリー機能や専門用語にも対応
「どこみなフォン」は記事発表時点で、日本語⇔英語の2か国語にのみ対応しているツールです。
しかし、日本電気株式会社は今後の方針として、対応言語を拡大する考えを明らかにしています。また、同社は言語の多様化以外にも、作業時の使用感に配慮しハンズフリーな操作機能を追加したり、建設現場特有の専門用語への対応などもアップデートするなど、全体的な利便性を高める狙いを明らかにしています。
同社の「どこみなフォン」は今後、建設現場において欠かせないツールとなるかもしれません。
参照NEC、三井住友建設と協業し一斉同報機能付き多言語音声翻訳システム「どこみなフォン」を開発
参照“どこでもみんなでトーク”ができる音声通話自動翻訳機「どこみなフォン」を開発