画像:つくば市より引用
茨城県やつくば市、筑波大学などで構成される「つくばスマートシティ協議会」は2021年3月9日、自動運転車と自動車イスを連携させ、つくば市のみどり公園から筑波大学附属病院の受付までへの移動を自動運転で完結させる実験を行ったと明らかにしました。
情報によると、今回の実験は自動運転車と自動車イスの連携を検証するというもので、自動運転車がみどり公園から附属病院までの移動を担当し、病院のロータリーまで迎えにきた車イスが受付までの移動を担当するという内容です。
協議会によると、実験には市販のタクシーを改造し、多数のカメラやセンサーに加えて3D地図を記憶したモデルを投入。これによって時速40キロ程度での走行を可能にしながら、目的地のロータリーで待機する車イスとの、スムーズな連携も可能になったとしています。
スーパーシティ認定目指す考え
つくばスマートシティ協議会は今回の実験を通じて、「スーパーシティ型国家戦略特別区域」の認定を狙う考えです。
「スーパーシティ」は国が進める国家戦略特区で、認定を受けた自治体は自動運転を含めた先進技術実験における、規制緩和や財政支援が受けられるというもの。協議会では自動運転車と車イスなどのパーソナルモビリティにおける連携実験を進めていますが、法規制などが厳しい現実に直面しているため、スーパーシティ認定を受けることで実験に弾みをつける狙いがあるとのこと。
情報によると、協議会は将来的に病院のシステムと連携し、診察室やリハビリルームなど、サービスを受けるために必要な場所への移動も目指す方針とのこと。高齢者など交通弱者のハンディ解消に向けて、歩みを進めるものと見られます。
参照スマート・コミュニティ・モビリティ実証実験を実施~自動運転車とパーソナルモビリティの連携による病院への移動支援~