神奈川県、生活支援ロボットの実証実験を相次ぎ発表

画像:神奈川県より引用

神奈川県は2021年1月19日、新型コロナウイルス感染症の蔓延により求められている、非接触・省人化につながる複数の生活支援ロボットの実証実験計画を発表しました。

1つ目の計画は、小田急電鉄株式会社など複数社が進める、自動運転バスによる実証実験計画です。実験に導入される車両は運転ハンドルを搭載していない、ナビヤ社製の完全自動運転式で、時速18km程度のスピードで走行する予定とのこと。

対象エリアは江の島の片瀬江の島観光案内所~小田急ヨットクラブの約1.2kmで、2021年1月21日~2021年1月29日にかけて実施。人や車の行き交う環境を前提に走行し、実用化を目指すものと見られます。

プレゼンソフトと連携し、手指消毒の呼びかけを代替

2つ目に公開された計画は、富士ソフト株式会社が手掛けるコミュニケーションロボット「PALRO(パルロ)」を使ったプレゼンテーション実験です。

県の発表によると、パルロは積水ハウス株式会社の湘南支店にて、2021年1月28日~2021年2月15日にかけ、来店者対応業務に従事するとのこと。搭載されている顔認識技術やプレゼンテーションソフトとの連携機能を使用して、来店者に反応し音声や動作で手指の消毒を呼かけるとのことです。

従来、来店応対業務は人間が担ってきた部分ですが、近年は感染症対策の観点からロボットによる対応が求められるようになってきました。ロボットによる案内業務の代替は、業務効率化や人との接触機会の低減に繋がるものと見られています。

プレゼンソフトと連携し、手指消毒の呼びかけを代替

3つ目の計画は、富士ソフト株式会社のコミュニケーションロボット「PALRO(パルロ)」を複数台用いた、マルチロボットコミュニケーション計画です。

東京工芸大学などが企画している計画で、複数台のパルロを集団として連携させることで、店舗の案内や商品の説明、アンケートの収集に及ぶ幅広いコミュニケーション業務をロボット化するというもの。ロボットを個ではなく集団として見なすことで、店舗のコミュニケーションをデザインするという内容です。

神奈川県によると、上記の実験は湘南藤沢コンシェルジュ・湘南藤沢スーベニールズでの実施が予定され、2021年1月25日~2021年2月5日のうち6日間実施するとのことです。

参照生活支援ロボットの実証実験について