IT企業の株式会社ヘプタゴンは2020年12月、青森県三沢市のコメ卸売企業である株式会社KAWACHO RICEとともに、コメの銘柄を人工知能で判定するアプリ「Rice Tag」の実証実験に成功したと発表しました。
同社によれば、「Rice Tag」はKAWACHO RICE社の依頼を受け、ヘプタゴン社が独自の学習モデルを搭載することで開発したアプリケーションです。カメラで撮影したコメの画像データを同アプリに解析させ、判定制度を検査員と比較したところ、対象種8銘柄について、検査員と同程度の成績を収めることに成功したとのこと。
同社は2019年の夏頃から開発プロジェクトを進めており、約1年間の開発期間を経ての成果としています。
検査員の負担軽減へ
ヘプタゴン、KAWACHO RICEの両社はアプリの開発について、検査員の負担軽減につながると期待感を寄せています。
コメの等級や銘柄はこれまで、農協などの登録検査機関に所属する検査員の検査を経なければ表示できませんでした。特に銘柄判定は機械化が十分でなく、検査員の目視確認に依存していたのが実情です。
ところが、今回の「Rice Tag」登場により、目視判定とは異なる客観的なデータも表示されるため、検査員の心理的な負担軽減が期待されるとのこと。AIが得意とする業務効率化だけでなく、検査員への配慮にも期待感が寄せられています。
参照米の銘柄判定をAI搭載のアプリで実現するRiceTagプロジェクトの実証実験が成功

