株式会社アークノハラは2020年12月15日、自動運転バスなどの専用空間を確保するための交通ゲートシステム「ICTゲート」の開発を明らかにしました。
現在、自動運転車両の実証実験や実用化が相次いで進み、多くの環境で導入が模索されている状態です。しかし、現状の交通事情を顧みると有人車両と完全に調和するのは難しく、自動運転車が円滑な走行や駐車を行うためには、道路側からのサポートも必要です。
このため、同社はインターネットで車両と通信し、状況に応じてゲートの開閉を行う「ICTゲート」を開発。自動運転車が接近すると自動でゲートを解放し、要所において専用の交通ルートを作り出したり、駐車スペースを確保するなど、自動運転の安全な運用への貢献が期待されています。
キャスター架台にソーラパネルで様々な環境に対応
株式会社アークノハラによると今回開発された「ICTゲート」は、キャスター架台による移動力とソーラーパネルによる給電方式を採用した取り回しの効くつくりをしています。
このため、例えばイベント会場などで混雑状況に合わせて専用の駐車スペースの大小や位置を調整したり、郊外環境など商用電源の確保が難しいエリアにおいても安定的にゲートを運用するなど、多様な場面での活躍が期待されます。
同社は2021年度以降、自動運転バスの公道実証実験において「ICTゲート」の設置を計画しており、自動運転バスの専用空間を作り出し、より安全な車両環境に資するゲートの改良を目指すとしています。
参照自動運転車両運行システムと連携、自動開閉する「ICT ゲート」を開発