画像:Valeoより引用
フランスの自動車部品メーカーの日本法人であるヴァレオジャパンは2020年11月、同社が目指す自動運転技術レベル4の実現を目指した「Drive4U」の実証走行シーンを、報道向けに公開しました。
同社によると、「Drive4U」への搭載を目指すシステムは、同社が開発するレーザースキャナ「SCALA」と高精度地図データを組み合わせることで、カメラ映像にのみ頼らない自動運転技術の確立を目指すとのこと。「SCALA」はレーザーを使って対象との距離を算出するもので原理的には「LiDer」と同じもので、カメラより対象との正確な距離の算出に向いている上、暗闇でも正確に距離を算出できるなどの長所を有しています。
今回公開された「Drive4U」では、このレーザーシステムを改良した「SCALA」を、フロント部に搭載。さらに車両の各コーナーなど合計6か所に、既に市場に流通させている「SCALA」を搭載した上で、カメラによる標識認証などと組み合わせ、レベル4の走行システムを目指したとしています。
東京都お台場で実証走行
ヴァレオジャパンによる実証走行は、東京都お台場地区で行われました。お台場地区の信号機からは信号情報が発信されているため、認識技術を持つ自動運転車にとってはより安全な環境での走行が可能です。今回は実証走行ということもあり、自車から最も近い信号機の情報で判断しているとのことですが、将来的には遠方の信号機も認識して、よりスムーズな走行を目指すとのこと。
ただし、同社によると信号認識技術については、無線状況によっては車両が色を識別できないことがあるとのこと。同社はこれを信号機側の問題とするが、実際には全信号機で条件をそろえるのは難しいとするとの見方もあり、今後車両側の改善が望まれる可能性もあるでしょう。
参照ヴァレオ、自動運転レベル4を実現する「Drive4U」 お台場地区での実証走行を初公開/Car Watch