バイオエンジニアリング事業を手掛ける株式会社ファームロイドはこのほど、紫外線を照射し各種ウイルスなどの感染能力を失わせるロボット「UVBuster(UVバスター)」の開発を発表しました。
同社によると、UVバスターは紫外線照射装置を搭載したウイルス感染症対策ロボットです。遠隔操作および自動走行に両対応することで、幅の狭い通路から物が入り乱れた個室など、さまざまな環境で適切な消毒活動ができるとのこと。
また、搭載された紫外線照射装置は、30センチ程度の距離で5秒間照射することで、ウイルスの感染力を10分の1程度に抑えることができる強力なもの。照射装置には可変式のアームが搭載されているため、壁面だけでなく天井や机の上など全方位に対応できるとされています。
新型コロナウイルスを対象にした実験でも有効性評価が進んでおり、感染が懸念される状況へのひとつの対策として期待が寄せられています。
人間には有害だが、ロボットなら関係なし
電磁波でには可視光線や赤外線など、さまざまな波長のものが存在します。
紫外線は可視光線より波長が短く、人間が肉眼で色を感じ取ることはできませんが、日焼けサロンや衛生用品の消毒など、さまざまな分野で使用されている電磁波です。
しかし、紫外線は殺菌消毒などの効果を持つ反面、人材の細胞を傷つけるなど有害な面を持っています。いくらコロナウイルス対策とはいえ、人間が紫外線を浴び続けるのは好ましくないとされています。
今回開発されたUVバスターは、まさしくこの「好ましくない」を解決できるのではないかと期待されているロボットです。
参照紫外線で消毒、ロボットにお任せ 壁面など照射、コロナ感染力低下