ロボットベンチャー企業のドーナッツロボティクス株式会社は2020年8月、スマホと連動して音声を伝達するマスク装着型ツール「C-FACE」の予約販売を開始すると明らかにしました。
同社の「C-FACE」は、使用者の発した音声をBluetoothを通じてスマートフォンで再生する、トランシーバーのようなツールです。単に音声を飛ばすだけでなく、英語や中国語など8カ国の言語に自動翻訳する他、会話の内容をデータ化し議事録にまとめる機能なども搭載しているとのこと。
使用方法はマスクに装着しボタンを押すだけ。素材は長時間の使用を想定してかシリコンのような柔らかな素材で作られているため、機能性と使用感の両立も期待されています。
接客接遇からオフィスまで。さまざまな利用シーンに対応
ドーナッツロボティクス社は「C-FACE」の開発について、コロナウイルスにテクノロジーで対抗するとしています。
例えば、従来のマスクは飛沫拡散の防止と同時に声が届きにくいという欠点がありました。しかし「C-FACE」は音声伝達にスマートフォンを介入させることで、飛沫拡散を防止しながら「クリアな音声」を実現すると説明。
また、会議場やビデオチャットでは複数名の発言が飛び交うため、「誰が何を発言したかわからない」というトラブルがありますが、「C-FACE」の音声データのテキスト化技術はこうしたトラブルを解消し、正確な議事録作りに役立つとしています。
もちろん、現在のコロナ禍において想定用途は幅広く、同社は接客接遇からオフィスワークまでさまざまな利用シーンを想定。将来的には音声や文章データだけでなく、ARおよびVR化も計画し、オンライン診療などにも活用する計画を示しています。