東京電力福島第1原子力発電所デブリ回収ロボを公開|エネルギー庁

資源エネルギー庁は2020年7月2日、東京電力福島第1原発発電所にて発生している核燃料の回収に従事する予定のロボットを公開しました。

ロボットはクレーンのアームのような長径をしたデザインで、多数の関節部を搭載することにより、細く入り組んだ環境でも作業できるように作られています。

また、アームの先端には物質を削ぎ取るための金属ブラシや、安全に回収するための真空回収容器が搭載可能。過酷な環境下において、安全に作業できる装備が選択されたとのことです。

作業効率に課題ありか、2023年に本格回収

資源エネルギー庁は2020年8月に実施された模擬試験で得られたデータなどから、2021年段階で試験回収を進める計画を示しています。

目安としては1回の作業で1グラム程度の回収が見込まれ、集めたデブリを解析した上で今後の計画に活かす方針。本格導入は2023年からで、1度の作業で数キロの回収を目指しているとしています。

ただし、福島原子力発電所には、推定で数百トンクラスのデブリが含まれています。具体的には、最初の作業現場となる発電所2号機のデブリだけでも、237トン相当のデブリが含まれていると推定されており、今後は作業効率が課題となる見通しです。

参照資源エネ庁、デブリ取り出し装置を公開 グラム単位で回収へ 福島第1/Yahoo!ニュース