新型コロナ第二波感染拡大への対策に人工知能によるシミュレーション活用

日本政府は2020年6月24日、秋冬にかけて懸念される新型コロナウイルスの第二波感染拡大現象への対策として開かれた専門家会議にて、人工知能によるシミュレーションを活用した感染防止策の策定検討を進めました。

情報によると、政府は人工知能を活用して感染経路の把握やイベントなどでの感染症対策を推し進める方針です。会議ではAIの専門家ら9名が参集し、人間では難しい感染症の飛沫が拡散する様子を演算したり、「SIR」と呼ばれる数理モデルを活用した感染症対策案の立案などが進められました。打ち出された策提案は今後の検討を経て、政府がアフターコロナとして銘打つ「新しい生活様式」の策定に活かされるものと見られます。

スパコン「富岳」の活用案も

日本政府は、注目を集めるスーパーコンピューター「富岳」を活用した感染症対策案の策定も進める方針です。

「富岳」は世界のスパコンランキングで1位を持つハードであり、政府はこれを人工知能と組み合わせ、緊急事態宣言時の効果を検証可能なデータにする案などを立てています。情報によると、シミュレーションで得られたデータは京都大学の山中伸弥教授などで構成される有識者会議に提供し、感染症対策案の立案に活用する考え。

一連の企画を取り仕切る西村康稔経済再生担当相は、「第2波に備えるためにも、急いで検討を進めないといけない。世界をリードする取り組みになることを期待したい」とコメントしています。

参照AIやスパコンでコロナ感染防止策検討 有識者会議、政府が初会合/Yahoo!ニュース