画像:内閣府未来技術社会実装事業と連携した自動運転サービス導入支援事業について(募集)/国土交通省より
国土交通省は2020年3月27日、自動運転による交通整備などを目指す人口30万人以下の市町村について、内閣府が進めるSIP予算を利用して各種支援を提供する計画を明らかにしました。
SIPとは戦略的イノベーション創造プログラムの略称で、人工知能(AI)や自動運転、IoTの導入など先進技術の取入れを目指すというもの。自動運転についてはこれまで全国18県での実証実験や秋田県上小阿仁村での導入事例があります。
省は具体的な支援内容として、目的の明確化やルート案の検討に、サービス継続に必要なビジネスモデルに至るまでの導入に係る計画立案を発表。さらに現地に適した自動運転車両の選択や設備の提案などの技術的支援も提供し、地方社会での導入を支援する計画を示しています。
計画立案から技術支援までフルカバー
地方社会は近年、急速な高齢化や人口減少問題による構造的な課題に直面しています。
例えば、高齢化の進行により移動に制限がかかる「買い物弱者」層の登場や、近隣介護施設の不足により若年者層が高齢者を介護する「ヤングケアラー」問題です。国土交通省はこうした問題の一因に交通インフラの不足を指摘しており、自動運転車両の導入を支援することで、地方社会の活性化につなげる狙いがあると見られています。
また、自動運転車両による交通インフラの活性化は、観光産業の隆盛や物流の確保など、地方経済の発展に寄与する可能性も有しています。同省では各種課題の解決を目指す自治体を対象に、支援を提供する方針です。
参照内閣府未来技術社会実装事業と連携した自動運転サービス導入支援事業について(募集)/国土交通省

