画像:自律走行車両の接触事故について/SBドライブ株式会社より
ソフトバンク子会社のSBドライブ株式会社は2020年3月13日、東京丸の内エリアで自動運転の試験走行を進めたところ、バスが路上駐車車両と接触し、車両を損壊したと明らかにしました。
SBドライブ社によると、問題の車両はNavya 社製「NAVYA ARMA」で、事故当日はSBドライブに所属するドライバーが、安全のために搭乗。
NAVYA ARMAがバス停のある路肩に向けて走行した際、車両が付近の停車中の乗用車に接近したため、ドライバーが手動運転に切り替え緊急停止命令を出しましたが、手動運転への切り替えによりブレーキ作動が間に合わず、接触事故が発生したとしています。
手動操作への切り替えから自動ブレーキが停止する
SBドライブ社が公開した資料によると、今回のインシデントは次の流れで進んでいます。
- ドライバーが路上駐車への接近を懸念し、自動運転から手動運転モードに切り替え
- LiDARを通じて自動運転車両が路上駐車を認識。しかし手動運転モードでは自動ブレーキが無効となる
- ドライバーが緊急停止命令を入力し、車両が減速する
- 駐車車両に接触する
つまり、「NAVYA ARMA」に搭載されるLiDARは駐車車両への接近を知り、事態を認識していましたが、ドライバーがわずかな差で先に手動運転に切り替えたため自動ブレーキ機能が無効となり、結果として事故がおきたものと見られます。
なお、同社は今後、外部専門家により構成される「事故調査委員会」を立ち上げ、再発防止・原因究明を進めるとしています。