画像:引用元より
米国カリフォルニア州および台北に拠点を持つネロン(Kneron)社の研究者らはこのほど、AIによる顔認証技術のなかには3Dマスクなどで簡単に認証を通過できる、低レベルなものが多く含まれていると警告を発しました。
ネロン社の研究者らによると、研究者らが自作した3Dマスクを着用し、中国の国境検問所やオランダのアムステルダム空港にある自動入国審査ゲートを通過したところ、何の問題もなく審査をパスできたとのこと。
いっぽうで、米国アップルが開発する「Face ID」やファーウェイ社のシステムは、3Dプリンターマスクでは通過できず、現在流通している顔認証の技術レベルは、開発企業間で大きく格差があると説明しています。
ネロンCEO「開発企業は責任取るべき」
ネロン社CEOのアルバートリュウ氏(Albert Liu)は今回の実験結果について声明で、「顔認証技術の提供企業は最高水準でユーザーを守るべきで、できないなら責任を取るべきだ」と厳しく糾弾しています。
また、リュウ氏は顔認証技術業界において、参入企業が多く、標準以下の低レベルな技術をいつまでも提供し続ける企業があると業界全体の問題点を指摘。顔認証技術は、デバイスへのアクセス権や入国審査・決済機能など広く浸透しているため、不正利用が生じた場合、深刻な影響を及ぼすと懸念を示しました。

