広島市は2019年11月17日より、自動運転車両と路面電車の軌道敷を組み合わせた、世界初の実証実験をスタートしました。
実験の内容は自動運転車が走行中、混雑(が予測される)する自動車用道路から路面電車の軌道敷内に侵入し、運航の効率を高めるというもの。今回の実験では約225メートル相当の区間を路面電車に追走し、一般道に戻る実験などが行われました。ただし、現段階では昼間走行は難しく、深夜に交通規制をかけた環境で実施。
広島市は駅前を中心に、路面電車が根付いた交通環境を持つ都市です。車両が軌道敷内を走行できれば、混雑解消に繋がると期待が寄せられています。
実用化には複数のハードル
広島市は軌道敷内での運航について、意欲的な姿勢を見せています。駅周辺などの都市部は混雑しやすく、自動車用道路を縫うように路面電車の軌道が敷かれています。複雑な交通環境のため走行難度は高いが、軌道敷を利用できれば、遅延の無い定期バスなどの実現に繋がるからです。
もっとも、実用化には技術的・法的なハードルをパスしなくてはいけません。今回の実験では複数のレーダーとカメラを搭載した車両が用いられましたが、現段階では実用化のメドが立っていないとのこと。また、実際に軌道敷を走行するとなると、法的なハードルのクリアが求められると見られています。
参照広島・自動運転バスが路面電車の軌道敷内を走る世界初の実証実験/Yahoo!ニュース