画像:手術支援ロボットMako/神戸海星病院より
ロボットによる手術支援システム「Mako」による人工股関節や人工膝関節の全置換手術が2019年8月1日までに、保険適用となりました。
同システムはロボットアームの動作を自動制御し、より正確な手術を実現するというもの。アームは医師が操作するが、「Mako」は異常が発生する前に動作などを支援するということです。ロボティックアームを使用した整形外科手術の保険適用は、「Mako」が初めての事例。今後の活用に期待が寄せられています。
気になる「Mako」の術式とは?
Makoの手術システムは、近年導入が進んでいるナビゲーション手術に、ロボットアームを加えたものです。
つまり、CT撮影などで患部を撮影した画像を利用して立てた手術計画に従い、医師がロボットアームを操作して骨を削り人工関節を設置するというもの。たとえば、下記のようなサポート効果が期待されています。
- 医師が操作するロボットアームに予期しない動作などが確認されると、システムの自動停止させ、血管や神経への損傷を防ぐ
- 人工関節をより正確な角度で取り付けるようサポートするなどの役割を担う
ロボット手術の可能性
「Mako」の登場により、医療現場はより進歩するかもしれません。現状、人工股関節手術を受ける人は年間約5万2,000件、大部分が高齢者です。人工関節手術の経験を持つ執刀医の多くは都市部に集中しているため、地方に住む患者にとって、大きな負担となっていました。
ところが、今回の「Mako」システムの保険適用が実現により、「地方からも同手術に対応する医療機関が出るのではないか」との説が広がっています。実現に至れば患者にとっての利便性(待ち時間や距離)は、大きく向上するでしょう。
参照手術支援システム「Mako」に保険適用=人工股関節・膝関節の全置換手術/Yahoo!ニュース